インタビュー取材を受け、連載された競馬専門書「馬体は語る」の中で、怪我をしない馬や健康な馬を見極める方法として、‟首の長さ”を挙げました。

さらにその長さと合わせて、肩のコンフォメーションについて、肩の立っている(傾斜がきつい)馬の方がトレーニングしていく上でコズミ(筋肉痛の症状)やすい馬が増えてきていることもお話しました。

(「馬体は語る」より抜粋)

そして、前回までの投稿の中でも同様にその重要性を説きました。

今回はさらに、首と肩の関係について掘り下げて考えます。

 

首と肩が構造的にどのようなバランスになっているかが重要

 

 

ポイント

・首から胸までにいたるコンフォメーションがどうなっているか

・首の付け根部分と肩端の位置関係に注目

・首の付け根は、肩端より高いのが理想で、後方には明瞭な胸部領域が存在する

 

横から馬を見た時に、左から頭部、首、肩、そして胸部とつながります。

首が低い位置にあり(水平に見えることもある)、付け根部分が肩端と同じ位置もしくは低い場合に後方の胸部部分が明瞭に見えずらく、身体のバランスに対して首が太く見えることがあります。

こういった馬は柔軟性に限りがあり、バランスが悪く、敏捷性が損なわれると言われています。

上の位置にあるのが理想で、そうでなければ、前肢を十分に前に振り出すことができず、走行速度そしてジャンプ能力が低下します。

以下の4頭の写真をご覧ください。

首の付け根部分(青線)が肩端部分(赤点)よりも高い位置にあり、理想的なバランスです。

 

①と同様に理想的なバランスをしていて、胸前領域がはっきりとわかります。

 

①②と異なり、首の付け根部分の位置が低く、胸前のボリュームが少なく見て取れます。

 

こちらも③同様、首の付け根部分が肩端より低く、さらに胸前のボリュームが少なく、アンバランスに見て取れます。

こういった馬からは、将来の効率的な筋肉発達および機動性のより良い可能性やスピード力が感じられません。

また、①②に比べ、③④の両馬の肩は立っています。

そうなんです!!このような特徴をもった馬の肩は立ち気味なことが多く、

‟健康で怪我をしない馬”と、‟アスリートとしての身体能力の高い馬、走る馬”を両側面から考える時に評価すべき大事なチェックポイントなのです。