一流アスリートには不要不可欠な「腰」の強さ

 

格闘技、相撲、野球、サッカーなどなど各分野のスポーツについて腰の重要性をよく耳にします。

例え、強い腰でなくとも、腰が正常に動かないと動物は各々の当たり前の動きができません。

お恥ずかしい話でですが、私自身今までで一度だけギックリ腰を発症してしまったことがあるのですが…

全くと言っていいほど動けませんでした。

立てず、なんとか上体を起こせてもキープできず結局地面を這いつくばり…といった症状でした。

アスリートと腰のいう二つのキーワードの関係を以前からよく耳にしていましたが、実体験で痛いほど理解できました。

 

丈夫で速く走れる馬の腰とは!?

 

馬の腰は、「第一腰椎(最後の肋骨の直後)」と「お尻の最も高い部分(股関節が形成される場所)」の間の背の筋肉領域のことを言います。

では、どのような腰が理想なのでしょうか。

そして、それをどのように見抜くのでしょうか。

これから解説していきます。

 

ポイント

・腰は短く広いのが理想

・第一腰椎と二つ(左右)の腰角を結んで形成される三角形の形を指標に評価する

 

長躯短背の項で、最後の肋骨が遠くまで後ろに伸び、まっすぐ下ではなくむしろ後方に傾斜している構造が「短背」という形に表れると解説しました。

実は、この身体構造を有する馬は短い腰をも持つ傾向があります。

手のひらの幅より大きい場合、腰は長いと考えられます。

腰が短いか長いかは、横からの立ち写真から診断することはできないわけではありませんが、最も正確に診断できる方法は馬の横に立ち、なるべく上から背領域を見ることです。

上の写真をご覧ください(左側が頭側、右側が尾側を表しています)。

上から馬の背を見ている図を描いたものですが、

腰角とは、いわゆる骨盤を形成する腸骨の左右の先端の二つの寛結節のある場所なのですが、その左右を結んだ直線を底辺として考え、第一腰椎の位置を頂点として、それぞれを結ぶと三角形が形成されます

この底辺と頂点の長さがそのまま腰の長さを示しています。

第一腰椎はパッと外観からは正確に場所を特定するのが難しいのですが、

最後の胸椎の直後に位置しており、最後の肋骨を触りながら背の方にたどっていくと、胸椎と交差するので、

その直後が第一腰椎と考えればよいです。

寛結節についてですが、上の図をご覧ください。
(またしても私自身が書いたものなので申し訳ありません…)

上から、馬の腰部・お尻を見ている図です(上が頭側、下が尾側を表しています)。

先程もお伝えしましたが、寛結節とは、股関節を形成する腸骨の先端部分のことです。

横写真でも位置はわかりますし、触診すれば、より正確に確認できます。

下の写真の青〇で囲んだ部分です。

 

腰領域の筋肉は、身体の前部を持ち上げて推進する役割があり(収縮して四肢を下に引き寄せると、自動的に前部を持ち上げることができる)、

強ければ強いほど効率的に前方に身体を運べることになります。

同様に、近い場所に腰仙関節が存在しますが、こちらは背の動きや屈曲作用の大部分の役割を占めており、後肢の上にいく駆動力をうまく緩衝しながら前方に推進させる働きがあります。

馬がうまく動けるかどうかを判断する最も重要な関節と言っても過言ではありません。

この二つがうまく連動することが理想なのです。

先に示した図のAとBの馬ですが、Bの方が腰が短く理想的で、寛結節を結んだ底辺と腰仙関節の距離が短いのも特徴です。
(*腰仙関節→最後の腰椎と最初の仙椎の結合部分に形成される関節)

腰が短い方が強い筋肉を有すると言われています。

衝撃を緩和しながら、より効率的に身体を動かすにはこの領域に関しては短い方が良いと考えられます。

下の動画をご覧ください。

馬の背中は柔軟性がなく、その分、腰仙関節が背部の動きや屈曲の大部分の役割を担っているということが確認できます。

模型のモーションですが、基本的で馬の動きがわかりやすいです。

同様に、走っている時の動きを下の動画で確認できます。

スローモーションによって身体の動きが鮮明に見て取れます。

今回解説してきた内容が‟馬の走り”にいかに影響するか、

丈夫で速く走る馬を選ぶ時にいかに大事なポイントとなるか感じられると思います。

是非、参考にしてください!