どれくらいの力があるかを表す

 

腕の筋肉の量、強さは走るうえでの推進力と速度に大きく影響します。

以前からお伝えしている通り、

前肢は馬を前進させるためにバランスをとったり、後肢からのパワーを無駄なく前へ伝える重要な役割を果たしています。

特に、腕の筋肉は全速力で走る場合に、その役割に密接に関わっています。

 

 

ポイント

・メリハリある筋肉

・腕は長く、管は短め

 

上写真の腕部分(黄色で囲んだ部分)をご覧ください。

上部は下部に比べて大きく太くなっています。

横から見た時に、前面(青部分)はいくつかの伸筋で構成されており、

下肢を前方に引っ張ります。

逆に、後面(赤部分)はいくつかの屈筋で構成されており、

関節を屈曲させて肢を曲げます。

敏捷性と持久力を兼ね備えた馬は、この部分において十分な長さの筋肉をまとっています。

脂肪が少ない部分であり、筋肉は比較的見やすく、

身体にどれくらいの力があるか筋肉の量を見定めるには難しくありません。

鮮明なメリハリある筋肉が好印象です。

上半身がいかに丈夫そうで良い身体でも、

腕の筋肉が乏しい馬はお勧めできません。

スピード力に欠けるのです。

 

前肢を少しでも前方に振り出す‟てこの作用”を効率良く動かし、

さらにスピード力を上げるには、

「長い腕と比較的短い管」というコンビネーションのコンフォメーションが理想です。

これは、肢を素早く滑らかに正確に動かすのに適した構造なのです。

これまでお伝えしてきたことも含めると、腕だけで評価できませんが、

腕が長くなればなるほど、てこの作用と動作範囲は大きくなります。

逆に、短い腕は同じ時間内により大きな運動が必要になります。

しかし、歩幅は短く、速度を維持するために肢を早く動かすことによって、

より疲労が増します。

長くて筋力豊富な腕と短い管の構造をもつ馬は、長いストライドが可能になります。

また、下肢の骨の振動を少なくし、腱に与えるストレスを軽減します。

短い腱は長い腱よりも負担は少なく故障しにくいです。

外観からは、腕が長くなればなるほど感が短く見え、

腕節の位置が低く見えます。

このコンフォメーションは、より強くより構造的に安定した前肢を表しています。

今回解説したことは、能力はもちろんのこと、健康で丈夫な馬を見極める点で大事なポイントです。

是非、注目してみてください!