皆さん、「屈腱炎」という病気を聞いたことはありませんか?

もしかしたら、愛馬が患ってしまい引退に追い込まれたという方もおられるかもしれません。

強い馬ほど発症してしまうと昔から言われています。

競走馬に極めて多い故障で、長い休養期間が必要とされ、

しかも、一度発症すると完治が難しいのが現状です。

主に管と言われる部分(骨格で言うと中手骨・中足骨の部分。下図参照。)を走行している屈健が、

疾走時の負担に耐えかねて損傷してしまう疾患です。

 

 

“枯れ”が表すものとは!?

 

ポイント

・管が枯れているのが理想

・屈健の発達が良く、強靭である

 

まず、「腱」は筋肉の動きを助ける組織です。

筋肉が伸び縮みしながら体を動かし、力を生み出します。

その際に無理な動きや過度な収縮や進展を防いで筋組織を守るのが腱の重要な役割です。

特に前肢の屈腱は体重を疾走時に肢1本に1000kgもかかると言われている体重を受け止めて、

筋肉が伸びるのに拮抗して、筋肉が伸び過ぎて断裂しないように支えているのです。

後肢の場合も同様で、

地面を蹴る時に伸ばされる筋肉を支えています。

つまり、この屈腱がよく発達し強靭であれば、屈腱炎も起きにくいというわけです

そこで、管の状態を外観から評価するのですが、まずは下の写真をご覧ください。

 


 

管の筋がくっきり浮き上がって見えるのがわかるでしょうか?

下の写真で青丸で囲んでいる部分です。

靭帯と腱が存在する場所ですが、ここが本馬のようにくっきり見えることを「管が枯れている」と言います。

その見え方が、まるで枯れ枝のようなことから名づけられたようです。

下写真の後肢も同様です。(同じ馬の後肢)

屈腱の発達が期待でき、強靭であることが予想できます。

 

 

それに対して下のBの馬をご覧ください。

 

管が枯れていません。

少し写真がややぼやけてしまっており、申し訳ないのですが、

それでも枯れているとは言えません。

 

 

屈腱の発達は期待できません。

本馬の後肢も同様に見えます。

 

なお、全身のボディコンディションによって、この部位の見え方が変わることはありません。

脂肪が付きにくい場所なので、

たとえ太り気味だとしても、

管が枯れている馬は枯れています。

 

最後に、募集馬カタログで見ると管が枯れていないように見える馬でも、

実際に目の前で実物を見た時に逆にはっきりと枯れている馬もいます。

写真では陰になったり、見え方が変わることがあるので要注意です!!