ブログをご覧いただき、ありがとうございます!

私は、北海道の馬産地で獣医師として日々馬と向き合いながら、

将来競馬場で活躍できる馬を生産・育成することに人生をかけている人間です。

競馬とは何も繋がりのない家庭で育ちましたが、文字が読めない小さい頃からテレビで競馬を観るほど馬が好きでした。

馬の世界で将来働くことが目標で、幸運にも夢は叶い、現在何百頭もの馬に囲まれる生活を送っています。

 

皆さんと共に喜び、感動を味わいたい

 

こちら馬産地には毎年多くの競馬ファンが訪れます。

大好きな馬の懐かしいお話をともにする機会があったり、

一口馬主のクラブツアーでお会いする方々からは1歳馬の馬体や血統等の多くの質問を受け、

こちらの話に真剣に耳をかたむけてくださる皆さんに感銘を受ける機会が多いです。

何より、その時間はとても楽しく、有り難くも感じています。

 

なぜなら、丈夫で強い馬を生産・育成するのを目標に毎日汗水流しながら私達が育てている子たちを真剣に見てくださるからです。

 

 

現在、そしてこれからの競馬を支えてくださっているのは皆さんであるとその度感じています。

私がこのブログを始めようと思ったのは、

良い馬を見つけて応援したい、

出資して楽しみたいという皆さんの気持ちや行動に心動かされたからです。

 

現在、私自身も一口馬主ライフを送っており、

愛馬がレースで走る日は非常に楽しく、

出走が確定した時点からイレ込んでいるぐらいです(笑)

 

この仕事をしていることもあり、昔から親しい競馬好きの友人達から、

一口馬主の出資する馬(クラブ馬)の相談を受けることもあり、

馬体の写真や歩様の動画を見て、ディスカッションし、アドバイスすることもあります。

そして、その馬たちが重賞レースで活躍し、

子の成長を共に見届けているような感覚で一緒に楽しめるのも幸せなことと感じています。

 

さらにここで一つ、私が競馬で“ここが面白い”と思う部分を一つ挙げます。

それは、デビューする前の評価額(セールでの取引額や庭先での購買額、クラブ馬の出資額)通りに、

結果(レースでの順位、出走回数等)が決まるわけではないということです!!

 

皆さんも一度は不思議に思ったことはないですか?

 

馬の資質を見抜けるようになりたい!!血統以外からも馬を評価する

 

生産者が自ら所有して走らせる以外は、

牧場にいるときに馬主の方に買っていただいたり、

クラブ募集の馬の場合は出資していただき、はじめてレースに出走するのですが、

人が乗る前の段階での評価は非常に難しく、

評価の大部分に血統という存在が大きいと正直思います。

というより、血統の良い馬は安くできないという生産者の気持ちがありますし、

血統を聞いてから馬を見ると何故か良く見えます。

血統とは両親の競走成績、さらには母系・父系全体がいかに優秀な馬を送り出しているかという評価する上で必要な存在です。

 

ただし、私の今までの経験上、どんなに血統がピカイチだとしても、活躍できない馬はたくさんいます。

逆に血統的には見劣りしても、競馬場で抜群に走る馬がいます。

「血統以外に見分けるポイントはなんだろう??」と、

この業界に入る前から、私自身ずっと考えてました。

これまでに何千頭もの馬を、誕生した瞬間から競馬場に送り出すまでに観察し、

考えてきましたが、一つ分かったことは、

健康で活躍する馬には、アスリートとしての理想的な身体が整っている』
いうことです。

 

血統とは、何代にもわたる総合的な評価であり、

一見見劣りしているように感じる馬でも、2代目・3代目には日本の、または世界のチャンピオンホースがいることが多いです。

いつ、どの世代で花が開いてもおかしくないのです。

速く走るためのアスリートとしての理想的な身体があるとお伝えしましたが、

私自身最初から見るべきポイントが分かっていたわけではありません。

むしろ、自慢できることではないのですが、

最初の頃は自分が良いと思った馬は全く…走りませんでした…(泣)

 

学生時代、日高のセールに毎日往復7時間かけて通い、

1000頭以上の上場馬を毎年1頭1頭自分なりに評価して、良いと思った馬をピックアップしていました。

そして、数年後にその馬達の競走成績を照らし合わせたのですが、

自分の見る目の無さに落胆しました…。

それと同時に非常に悔しく、探究心が芽生えていました。

当時は、血統を見て、全体的な馬体のシルエットや立派さなどで評価していました。

 

米国での馬漬けの日々で培った財産

 

そんな私にとって、大きな転機となったのは、

米国・ケンタッキー州での修行生活でした。

獣医師として医学を学びに行っていたのはもちろんですが、

競走馬生産の本場で、馬という動物の本質を知りたいと思い、

生産牧場に住み込んで、毎日馬と向き合いました。

 

 

そこで出会ったのが、アメリカの父親とも言える牧場主であり、

世界を代表する牧場で現場の責任者までやっていた方でした。

毎日ともに生活をし、暇さえあれば、馬の話をずっとしたり、

彼の経験談をたくさん聞きました。

 

今の私の相馬眼(馬の能力・資質を見抜くことができる見識を指す言葉)は、

彼のアドバイスやヒント無しではありえません。

今でもすごく感謝していることは、

彼は教えるというよりもヒントを与えて、私に考えさせる機会、

そして気付かせる機会をたくさん与えてくれたことでした。

勝負の世界は、結果は後から自然とついてくるものですが、

いかに自分で考えてその時その時にベストを尽くせるか。

馬を創る側としては、

将来のことを考えて少しでもその子にとってプラスになる良い管理をするということ、

そして馬を評価する側としてはその時点での性格・身体的特徴から素直に評価し、

今後どういった成長を遂げるのか身体のパーツパーツからヒントを得て考えるといったところです。

 

多くのことを身につけ、帰国した私はさらに相馬眼を磨くべく毎日いろんな視点から馬を見ています。

先程お話した友人達から相談を受けた出資馬や、

私自身が出資している馬の父親はリーディングでトップ10にも入っておらず、

交配料もけっして高価なわけではありません。

それでも、後々競馬場で活躍している姿を見ていると、

血統はもちろん評価には大事ですが、

それと同じくらい、もしかしたらそれ以上に身体の評価が大事であり、

自分の見方は昔より的を得てきているのではないかと思っています

 

現在、国内外のセールで馬の購買を任されることもあり、

常に馬を見る機会があれば本気です。

今の時代、いろいろな情報が耳に入りやすく、

多くの先入観が先行してしまっているのではないかと感じていますが、

まっさらな状態で自分自身で考えて行動することが逆に新鮮で楽しいものです。

 

このブログでは、私の現時点での知識・経験をふんだんに披露します。

これが絶対正しい!とお伝えするつもりは全くありません。

ただ、プロはここを見てこんな評価をしているんだと、皆さんに知っていただき、

実際に出資する方に新しい情報をお届けできたら、

そして考えるきっかけにつながれば、とても嬉しいです。

さらに今よりもずっと馬を好きになっていただき、競馬を盛り上げていただければ何よりです。

 

最後に

 

 

お伝えしておくことがあります。

それは私が働いている牧場の馬、

特に騎乗馴致前やデビュー前の馬1頭1頭の評価をブログで発表するつもりは全くありません。

ですので、それをご了承のうえ読んでいただけたらと思います。

ただし、馬産地日高で多くの馬を見て回る機会が多いので、

特定の種牡馬産駒の特徴や気になる点などはブログ内で紹介していくかもしれません。

よかったら、お付き合いください!!