競走馬はレースで走ってこそ存在価値がある

 

「あの馬たちがどれだけの馬かわかるか?」

「セリ市で何千万で取引された馬たちだ…。」

米国修行時代に往診している最中に、師である方に言われた一言です。

同期たちがとっくにデビューしているなか、

ケガや故障に悩まされ、調教(トレーニング)が思うように進まず、

デビューできずに獣医師にお世話になっている馬は少なくありませんでした。

自分の所有馬、特に高いお金まで払って買った馬がデビューできない…

馬主のことを考えると、なんとも残念な気持ちでなりませんでした。

速く走る能力を見極める評価と、

それ以上に健康であり、「今後ケガや故障のリスクが少しでも少ないコンフォメーションの馬を選ぶこと」が大切であるということを知れる貴重な経験でした。

特に、それらの馬は前肢、そして背・腰に問題を抱えることが多く、

その部分をいかに慎重に評価するか、それ以降自分の中で重要視するポイントにもしています。

米国の競馬は、スタート直後から肩をぶつけ合いながら、ポジションをとり、

ガンガンとばして、最後の直線は持久力勝負という非常にタフな競馬が多く、

それに耐えうるパーツとして上記の部分が大切であることは頷けます。

肩がぶつかり合うということは横のブレが生じるので、

体重の負荷が脚元に特にかかります。

後肢からの推進力を前へ移動させるのに腰の役割は大きく、

最初のスタート時、そして最後の直線で力を振り絞るときに、

大きな負担がかかるので、この部分の頑丈さは大切なのです。

(関連記事→一流馬に備わる強い腰 ~1歳の時点でどう見抜くか~

日本の競馬が米国と全く同じではないですが、

機敏さが強いられることや、硬い馬場でのレースが多いことから、

同様に特に負荷のかかる同部分は、評価すべきポイントです。

ここ最近、前肢の記事で正面・横からの評価で、

リスクが高いコンフォメーションについてお話していますが、

知っているのと知らないのとでは大きな違いです。

皆さんも募集カタログを見ることは好きだと思いますし、

何度もいろいろな馬を見る機会はあると思うので、注目してみてください。

やっぱり、愛馬にはたくさんレースに出てほしいですよね!

次回に続きます。